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原理主義と功利主義が対立したときには、どちらの主張を採るかの明快なルールがある。

  1. 原理主義的な解決策と、功利主義的な解決策の効用がほぼ同等な場合は、原理主義を採用する。
  2. 功利主義的な解決策のもたらす社会的厚生が、原理主義的な解決策に比べて圧倒的に大きいときは、功利主義を採用する。

原理主義は、シンプルな正義に拠って立つ。社会のメンバーであれば、だれもが同じように法に従うべきだ。金融市場では、株主の数が多いとか、借金の額が大きいというような事情で特別扱いしてはならない--こうした主張がひとびとの支持を集めるのは、だれもが合意する「正義の原理」に基づいているからだ。

原理主義的な正義を安易に否定すると、ひとびとは社会正義に対する信頼を失ってしまう。国民が「国家の正義」への信頼を失うのは社会の厚生を大きく毀損するから、政府は常に原理主義的な解決策を優先しなくてはならない。

ただし状況によっては、功利主義が「より大きな正義」になる場合もあり得る。

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大きな「正義」の話を聞かせてくれ | 橘玲 公式サイト